静寂の沖泊から温泉津へ。
午後の陽射しを浴びて休む中型の網船や小型の一本釣り漁の船。太古の火砕流堆積物が浸食された細い谷筋。そこに軒を連ねる石州瓦の家並。
この温泉津も銀の舟積みを担った湊の一つです。沖泊との違いは、湾の大きさや湾口の向きも関係していますが商港として多くの廻船問屋が拠点を構えるほどに商業集積が進んだ点です。もちろん、1,300年前の開湯と伝えられる温泉も繁栄の一翼を担ったことでしょう。
時代が下り、空き店舗や廃業旅館も点在する鄙びた温泉街となっている現在。江戸期や明治から昭和初期の建物が多く残されていることが、21世紀半ばの今となっては貴重な”宝もの”となっています。
まだまだ活かし切れていない面もありますが、いくつかの取組み(リノベーションした長屋のステイや古民家ステイ、古商家カフェ等々)も行われており、想いのある地元の方々の存在を感じることができました。
★1日目投宿:「旅の宿輝雲荘」さん http://www.kiunsoh.com/index.html
Discover Walks ~日本の里山里海を歩く~
代表 亀津淳司
a member of Japan Alliance of Responsible Travel Agencies